セミナー・研修を終えて
セミナー・研修を終えて
作成日:2019/11/11
県民教養講座 労働関係セミナー(働き方改革関連法・同一労働同一賃金等への実務対応)を終えて



社会保険労務士 江尻育弘

予想される高齢者雇用を取り巻く環境変化。

1、当面60歳定年制+65歳までの希望者全員雇用の継続雇用制度は維持しつつも、早ければ2021年度にも70歳までの就業機会の確保が努力義務化される。

2、処遇については同一労働同一賃金の影響が出てくることから、従来のように大幅減額という取り扱いは難しくなる。また賃金体系も、その職務内容や能力に応じたものが求められる。

1と2について

処遇については長澤運輸事件の影響から、従来のように大幅減額と言う取り扱いが難しくなります。

県民教養講座 労働関係セミナー 2019年11月8日開催
県民教養講座の様子

3、高齢者の就労意欲を削ぐとして批判されている在職老齢年金制度は廃止の方向へ。

4、60歳以降、賃金が減額になった際に雇用保険より支給される高年齢雇用継続給付も廃止の方向へ。

3と4について

現在の高齢者賃金の前提となっている在職老齢年金制度廃止の方向であるとともに、高年齢雇用継続給付の廃止見直しが予想される。ということを考え合わせると、60歳代前半の賃金の決め方はもう一度ゼロベースで考えなければいけなくなると思います。

5、65歳以降の就業機会確保義務を見通し、副業・兼業を積極的に認めるような流れも予想される。

県民教養講座 労働関係セミナー 2019年11月8日開催
県民教養講座の様子

まとめとして

定年後再雇用者の賃金体系は、同一労働同一賃金への対応、高年齢雇用継続給付の見直し、働くことへの意識の多様化などから、定年到達時の○%と言うのではなく、どういう仕事をしてもらいたいか、またどのぐらいの時間数をやってもらいたいか、と言うことで賃金を決めていく。さらに場合によってはそこに兼業・副業が中期的に絡んでくると言うことも予想されるわけです。2000万円問題で国民の働くことに対する関心が高まっているので、そういう環境作りを支援していく必要がありそうです。

以上
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

セミナー受講者の声

県民教養講座 労働関係セミナー 2019年11月8日開催 受講者の声■ 2時間でありますがとても説明がわかりやすく、「同一労働同一賃金」のしくみ等も理解することができました。
また、ハラスメント等の指導でも悩みがあったので、厚労省のHPで色々調べていきたいと思います。
県民教養講座 労働関係セミナー 2019年11月8日開催 受講者の声■ 内容がわかりやすくとても勉強になりました。
質問受付時間がたくさんあったので、他の人の意見が聞けて良かった。
県民教養講座 労働関係セミナー 2019年11月8日開催 受講者の声■ とてもわかりやすい説明でした。
たくさん課題が見えてきました。何か詰まったときにはご相談させていただきたいと思います。
県民教養講座 労働関係セミナー 2019年11月8日開催 受講者の声■ グループワークみたいな感じもあれば良いかなーと思いました。先生の説明を聞いて、自社はどうなのか?他社と聞き比べるのも良いかなーと思いました。

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今回行ったセミナーの概要

主催 一般財団法人 沖縄県社会福祉事業共済会
テーマ 県民教養講座 労働関係セミナー
(働き方改革関連法・同一労働同一賃金等への実務対応)
※本セミナーは終了しました。
日時と場所 令和元年11月8日(金)14時00分〜16時00分
沖縄県那覇市首里石嶺町4丁目373−1 西棟4階 第7会議室
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講師 社会保険労務士 江尻育弘
貴社にフィットした就業規則で会社を守ります。100年続く組織づくりをお手伝いします。社会保険労務士 江尻事務所江尻事務所がなぜ福祉に力を入れているのか社会福祉法人の賃金設計コンサルティング
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メールアドレス社会保険労務士個人情報保護事務所 SRP2

著書

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出版:医学通信社 全国書店にて発売中
施設長の思いを120%伝えられる人事制度の作り方(共著)■施設長の思いを120%伝えられる人事制度の作り方(共著)
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社会保険労務士(社労士)について

社会保険労務士(社労士)は主に労働基準法などの労働法をもとに労働環境の整備や労務トラブルの問題解決を行なっています。その他、入職・退職の際に発生する雇用保険・社会保険の手続き、出産育児一時金や出産手当金、助成金の取得などを行なう人事労務管理のエキスパートです。

労働問題などのトラブル対応だけでなく、業務改善・作業効率化にも強く、生産性の向上などにも力を入れて適切な指導とアドバイスを行い、サポートします。

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