福祉経営情報
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文書作成日:2020/04/30


 少子化の進展に伴う若年人口の減少により、今後は若年労働者の採用が難しくなっていくことが予想されます。ここでは昨年12月に発表された調査結果(※)から、福祉施設等における若年労働者の有無などをみていきます。




 上記調査結果から、福祉施設等(以下、医療,福祉)の事業所における2018年時点の若年労働者(満15〜34歳)の有無をまとめると、表1のとおりです。



 若年労働者がいる割合は69.3%で、調査全体の結果である総数の76.0%より6.7ポイント低くなっています。
 なお、前回調査が行われた2013年の医療,福祉の若年労働者がいる事業所の割合は74.9%であり、医療,福祉の事業所における若年労働者がいる割合は、低下していることがわかります。




 次に全労働者に占める若年労働者の割合をまとめると、表2のとおりです。



 医療,福祉の全労働者に占める若年労働者の割合は25.9%で、4分の1強です。前回調査では27.8%なので、若年労働者がいる事業所割合と同様に、こちらも低下しています。
 なお、若年労働者の種類別では、若年正社員の割合が20.8%、正社員以外の若年労働者が5.0%で、若年正社員の割合が高いことがわかります。また、総数と比べても若年正社員の割合が高い状態です。




 中長期的な施設の経営を考えると、若年労働者を採用し定着させていくことが重要です。特にせっかく採用した若年労働者が早期に退職してしまうことは、避けたいところです。上記調査結果によると、若年労働者がいた医療,福祉の事業所で、過去1年間に自己都合により退職した若年労働者がいた割合は42.5%でした。うち、若年正社員の割合が36.1%です。退職理由は不明ですが、若年正社員の退職割合は総数の28.7%よりも高くなっています。

 若年労働者の定着には、採用時の詳細説明にはじまり採用後の教育訓練など、さまざまな場面での対策が必要になります。若手職員が定着しない施設等では、まずは自施設の対応が十分かどうか、現状確認をされてはいかがでしょうか。


(※)厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況
 調査対象産業に属する5人以上の常用労働者を雇用する事業所から抽出した17,112事業所を対象に、平成30年(2018年)10月1日の状況を調査しています。有効回答率は55.3%です。表中の数字は四捨五入の関係で100にならない場合があります。


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