医療福祉の労務情報
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文書作成日:2017/12/31


 今回は、職員に喫煙を控えるよう指示する際、どのように対応したらよいかの相談です。




 休憩時間中に職員が医院の近くの路上で喫煙をしているようです。それについて他の職員はよく思っていないようですし、近隣住民に悪いイメージを与えないかという心配もしています。職員に喫煙を控えるように指示してもよいのでしょうか?




 喫煙すること自体は個人的なことでもあるため、一切禁止とすることは難しいと考えられますが、業務に支障がないように、喫煙をしてよい時間、場所などのルールを定めておくとよいでしょう。




 職員の喫煙について、特にルールが定められていない場合には、職員が周囲に十分な配慮をせずに喫煙し、秩序が保たれないということがあります。また、患者に煙草のにおいなどによって、不快な思いをさせることも想定されます。そのため、喫煙に関するルールを定めておくとよいでしょう。

 ルールを定める際、まずは喫煙をしてよい時間の取扱いについて検討します。職員が、業務時間中に何度も喫煙のために持ち場を離れるような状況では、十分なサービスの提供ができません。職員には、職務専念義務がありますので、業務時間中の喫煙を禁止することも可能でしょう。一方で、休憩時間や就業時間の前後の取扱いについては、職員が自由に行動できるようにしておかなければならないため、喫煙を禁止することは難しいと考えられます。

 次に、喫煙の場所について検討します。休憩時間中であったとしても、患者が使用する待合室など、ところかまわず喫煙すると、においや健康被害の問題は当然として、そもそも喫煙自体によい印象を持っていない方もいることから、場合によっては二度と医院を利用してもらえない可能性も出てきます。そのため、喫煙は指定した場所に限って認めるというルールを明確にすることが必要です。また、最近では、労働安全衛生法に職場内での受動喫煙を防止する努力義務が定められていますので、患者の観点だけではなく、一緒に働く職員についても不快にさせることがないような配慮をしたいものです。

 喫煙自体を禁止することは難しいところですが、健康被害のことも考えると、単にマナーの話ではすまなくなってきています。時間や場所について一定のルールを定めるほか、衣服についたにおいなどにも配慮し、患者や他の職員などに不快な思いをさせないようにしたいものです。


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